死人をあやつる魔少女‥川島のりかず
今も少女時代のわたしなら…
もっと楽しい生活を送れたのに
どうしてこうなっちゃったの…
しかし、
この先 わたしはどうなるのかしら?
:
正直に言うと
個人的に本作が彼の最高傑作だと思ってる。
(中学生殺人事件だけは読んだことありませんが)
「フランケンシュタインの男」よりも先に
この「死人をあやつる魔少女」を読んでしまったせいなのか。。
世間では最高傑作とされてるフランケンが霞んでしまった(笑)
それぐらい
この漫画の破壊力は凄まじいと思う。
:
冒頭から凄まじすぎる…pq
ヤバ過ぎる、この漫画ww
そして、のりかずらしい
口の悪さww
そしてまさかの…
急所潰しwwww
のりかずちゃん、ご乱心過ぎてww
本当に色々すごいんだわ、この漫画ww
:
そうだわ
わたしは選ばれた人間なんだ
きっとそうだわ
わたしの力は超能力なんてものじゃないわ
全能の力を手に入れたんだわ…
やっぱり空も飛べる
ハハハ
からの〜
カウンセリング!!!!!
この少女時代の回想シーンが
病院のカウンセリングで話してた内容だとは
誰が予想できたでしょう!?
:
弟のお迎えというのもなかなかリアル。
目を合わせようとしない弟も表情もすごいリアル…
彼女自身が完全に妄想の中にいるのであれば
彼女は「自分は正常」と思えるから病院なんて通わない。
弟がさりげなく病院に行かせてるんだろうな…。。
:
この漫画。
よく「タイトルが意味不明」とか
「ぜんぜん死人をあやつってない」とか言われるけど。
よく考えて理解すれば
このタイトルのつけ方こそ
この漫画の一番の恐ろしさを決定的にしていると思う。
「死人」=「この世に居ない存在」
そう。
彼女が操ったり、生き返らせたりした人間は
そもそもこの世に実在しない。
彼女の妄想の中だけで存在する人物たち。
実際、今のシーンになると
弟と医者しか出てこないじゃんww
生き返らさせたはずの友達も
振り返った瞬間、消えてる。
生き返らせたはずの両親も…。
病院の迎えにくるのは弟だけ。
両親はきっともっと早い段階で失っていて
不安定な幼少期を送って
変な妄想する癖がついちゃったんだろうな…。
:
フランケンシュタインの男の場合。
《喪失感》から《フランケン》という存在が生まれるんだけど。
このミルモの場合。
なにが起きた時に《妄想》が生まれるのか…。
《未来への不安》を感じたときに
ミルモは妄想に逃げちゃうんだと思う。
目の前の不安を解決する力がないから、
妄想で逃避しちゃうんだと思う。
それが、現実と妄想の区別がつかないほどに。
ミルモの場合、
亭主がいなくなった喪失感。というより
亭主がいなくなったあとのこれからの生活の不安感。
に耐えられなくなって、
妄想という蓋が開いてしまったんだと思う。
そういう視点で読むと
本当にすごい内容の本。
…にしても《ミルモ》というネーミングは
「見るも無残な…」という言葉からきてる気がする。
この漫画は5万円くらい値が付いてもいいと思う。
フランケンシュタインの倍以上の衝撃度がある。
とにかく、個人的には
一番最後に入手していただきたい作品です!