ガラスの中の醜い顔‥川島のりかず
これ個人的にすごく好きな作品。
私のような辛い現実から逃げるために
アイドルの輝きに救いを求めるような
現実逃避タイプのヲタクさんは必読を願いたい。
:
こんな生活、一生つづくの?
そうよ 一生ね
あなたは
生ける屍よ
出口はないのよ…
誰か来て、誰か…
川島のりかずの漫画は
「入り口はあっても出口はない中で救いを求める作品」が
あまりにも多い。
作者である川島のりかずの心の叫びでもあるんだろうね。
才女である主人公の美ハルは
事故によって、一気に人生が転落していく。
そんな苦しい現実の生活の中で
「誰か来て、誰か…」と心の中で訴えてた美ハル。
その“誰か”が
美ハルの場合、ロボットだった。
:
最初は“ロボットなんて”と
今までの挫折知らずの名残で
小馬鹿にしていた美ハルだったけど…
しだいにロボットに依存していく
人間の心は
ロボットのように一貫していない
美ハルはその部分に不安を感じ…
人間の恋人よりも
ロボットと一緒に居ることが多くなっていく美ハル
なぜなら?
人間よりロボットの方が安心できる存在だから。
お金を払えば
やさしくしてくれるアイドル様と同じですねpq
お金を払って
粗相さえ起こさなければ
最低限は優しくしてくれる。というアイドルビジネスに
私たちドルヲタは知らず知らずに
“安心感”を覚えているのでしょうねpq
結果、現実よりも心地よくなって
現場優先の人生を送るという\(^o^)/泣
:
この漫画では
「ロボットが人間に逆わないようにプログラム」されていて。
美ハルはロボットを愛するあまり、
そのプログラムを外すように
裏ルートで修理をするんだけど…
「時として意志を持ち
自由に行動すこともあるぜ」
ロボットに感情が芽生えてしまうかもしれないという。
つまり、
人間とほぼ変わらなくなってしまうという
(美ハルにとっては)危険性。
:
愛するロボットとの逃亡生活と修理代で
お金が底をつき始めた美ハルは…
修理に行く時は素通りしていたのに…
ついには
見世物小屋で働きに出るという
才女からの転落ぶりpq
しかし、文明が進んだ未来の世界でも
「見世物小屋」は残っているという
川島のりかずの未来感の凄まじさよ…
:
美ハルも最初は
涙を流しながら
見世物小屋で働いていたのに…
すっかり慣れていくという
このREAL感よ…pq
:
美ハルが稼いでいる間に
ロボットは女のロボットに恋をして…
ロボットに夜の相手のお仕事をさせる。というのりかずの発想w
:
しだいにロボットは感情を持つようになってしまって
結果…
もうロボットではない
心を持ったんだわ
:
救いを求めて、
現れたロボット。
皮肉にも
美ハルはそのロボットによって
自分の世界に閉じこもってしまった…。
→まったく救われていないww
本当に、アイドルヲタクと一緒ですねww
最後の美ハル!美ハル!という
無駄な名前の連呼と「!」マーク使いの表現法は
後の「フランケンシュタインの男」に引き継がれていくんでしょうね。
:
あの時、友人がロボットを送らなければ…とも思うけど。
そうしたら、心のさみしさに耐えかねて
美ハルは自殺していたかもしれないし…。
発狂を選ぶか?
自殺を選ぶか?
道を踏み外した人間は
いつだってその二つしか選択肢はないんだなぁ。と
痛感させられた漫画です。
:
現実から逃げるアイドルヲタクには
なかなかつらい御言葉だこと…ww